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18禁小説『聞けなかった言葉』

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
 紗々の事件簿用新キャラのエロ小説です。陥没乳首責めで、本番は無し。


『聞けなかった言葉』

 居酒屋で飲みながら恋愛話に花を咲かせる三十路の女三人。
「鈴川さんは最近浮いた話ないの?」
 紗々がチューハイを片手に、金色の髪を長く伸ばした派手な顔立ちの鈴川美鈴に問いかける。
「あー、ダメ。全然ダメ」
 ビールをぐいっと飲み、彼女は首を振った。
「合コンに行くといとか言ってなかったか? 医者が相手だから本気を出すと」
 前髪を長く伸ばしたセミロングの地味な女、相田雪子はそう言って日本酒に口を付けた。
 彼女たちはミステリー作家、同業者であり親友同士でもある。
「それがダメだったのよ。男どもみんなあたしの友達の方に行っちゃってさあ」
「お持ち帰りはされなかったわけか」
 紗々は苦笑し、肩を竦める。
「おかしいわよねー、バッチリ気合い入れてたのにさ」
「お前は空回りするタイプだからな。がっつき過ぎなんだ」
「ああ、言えてる」
「失礼ね。つーかがっつきもするわよ。もう三十過ぎてんだから。女は三十過ぎてから、なーんて呑気なこと言ってられないっての」
 美鈴は溜め息をついた。
「どっかにいい男落ちてないかなー」
「死体で?」
「ビルの屋上からか?」
「うるさい、仕事の話絡めてんじゃないわよ」
 ミステリー作家らしい茶々の入れ方に、美鈴は二人を小突く。
「そういや紗々は付き合ってる相手いるんでしょ? 結婚しないわけ?」
「あー、結婚はまだ考えてないなー」
「早くしといた方がいいわよ。失敗してもやり直せるから」
「失敗するのが前提なのか」
「例えばの話よ」
「ま、あれ以上の男はいないと思うけどね」
「さらっと惚気けたわね」
「相当ご執心というわけか」
 紗々はへらへらと笑う。
「というか、相田さんはそこのとこどうなの? 恋愛関係」
「僕か?」
「そうよ、あんたの恋バナって聞いたことないわよ」
「興味がないわけじゃないが……」
 雪子が言葉を濁す。
「怪しいわねー」
「気になるな」
「興味はあっても相手がいないさ。僕もいい年なんだ」
「同い年なんだけど?」
 美鈴がじっとりとした目で有希子を見つめた。
「そうだったな。――と、もうこんな時間か」
 腕時計を見ると、もう11時を回っている。
「じゃあ今日はお開きにしましょうか」
「そうだね」
「ああ……」
 雪子は頷くと、スマートフォンで電話をかける。
「もしもし、川崎君か。すまない、なかなかに酔ってしまったようで、迎えに来てくれないか? ――ああ、時間外手当くらいは出す……。何だ?」
 自分をじっと見つめている美鈴と紗々に、通話を終えた雪子は問いかける。
「いや、いるじゃん、彼氏」
「こんな時間に迎えに来てくれるとか、いい彼氏じゃない」
「聞いてなかったのか? 時間外手当は出すと言っただろう。家政夫のバイト君だよ。ほら、僕は仕事中家事に手が回らなくなるからな」
「バイト君……」
「男なんでしょ? それなら確定ね」
「は?」
「普通なら別料金でもこんな時間にアッシーまでしないわよ。向こうもあんたのこと、憎からず思ってるんじゃない?」
「まさか。大学生だぞ、まだ21歳だ。私と10も違う」
「はは、若い男を捕まえたじゃないか」
「その子の友達でも紹介してよ」
「はあ、だから……」
 雪子が言い訳をしているうちに、スマホが震えた。
「どうやら来たようだ。僕は失礼する」
 自分が飲んだ分の金額をテーブルに置くと、彼女はややふらつきながら居酒屋を出て行った。
「結構酔ってるね、相田さん」
「あれはなにか間違いが起こっても仕方ないわね」
 紗々と美鈴はそう言いながら顔を見合わせた。

「来ましたよ、先生」
 バイクに乗った青年がヘルメットを雪子に渡す。
「ほんとに時間外手当お願いしますよ、レポート書いてる最中だったんっすから」
 茶色い癖っ毛を掻きながら、川崎浩太は息をついた。
「ああ、すまなかったな。そっちの方は弾むよ」
 雪子はヘルメットを被ると、彼の後ろに跨った。
「じゃあ、スピード出すんで気を付けてくださいね」
「分かった」
 振り落とされないようにと、紗々ほどではないものの大きい胸を彼の背中に押し付け、しがみつく。
 押し付けた胸の、鼓動が速まる。
 ――憎からず思っているのは、僕の方だ。
 雪子は目を瞑り、川崎の体温を感じた。
 彼が家政夫のバイトを初めて半年。気遣いが細やかで優しい青年に、雪子は気付けば惹かれていた。
 ――だが、10歳も違うんだぞ。しかも川崎君はまだ学生だ。若い男に三十路の女が入れあげるなど、みっともない。
 雪子はそう思う。
 ――困った感情だ、恋愛なんて。
 ピッタリと密着した二人を乗せ、バイクは夜の街を駆け抜けていった。

 親から受け継いだ一軒家に帰った雪子は、自分でも思っていた以上に酔っていたようでソファで横になっていた。
「はい、先生。お水ですよ」
 川崎はそんな彼女にグラスを渡す。
「ああ、すまない」
 軽く体を起こして冷たい水を口にすると、少し楽になった。
「先生も酔ったりするんっすね」
「当たり前だ。僕だって人間だぞ」
「それもそうか」
 川崎は頬を掻き、苦笑する。
 ――みっともないところを見せてしまった……。
 そもそもタクシーを呼べばいい話だったのだ。わざわざ川崎を呼んだのは……。
 ――会いたかった、から……?
「時間外手当のことなんだが……」
 雪子は腕で顔を隠し、その言葉を口にした。
「体で払う、というわけにはいかないだろうか?」
「は?」
 川崎は冗談だろうといった様子で聞き返す。
「僕とセックス、してくれないか?」
 自分でも恥ずかしいほどに、直接的な台詞。
「セックスって……」
「抱いて、ほしいんだ……」
 全ては酔いのせい。押し殺していた望みが、溢れ出す。
 しかしそれを実際に口に出すと、一気に羞恥心が沸き起こった。
「すまない。僕みたいな年増が、抱いてくれなどと……」
 終わったと思った。
 きっと川崎は、気味悪がってバイトもやめるだろう。
 川崎の足音が、近付いてくる。
「いいんっすか? 先生」
 高揚したような響きが、その言葉にはあった。
「え……?」
「抱いていいんですか、先生を……」
 川崎は顔を赤くし、ジャケットを脱ぐ。
「僕から頼んだことだ。いいに決まってる」
 雪子は涙で潤んだ瞳で、前髪の隙間から彼を見つめた、
 川崎の息が荒い。
 彼の雄らしい顔を見たのは、初めてだった。
 ――興奮しているのか? 僕なんかに……。
 川崎は雪子の腰を跨ぐと、震える手で雪子のセーターをたくし上げた。
 あまり色気のない白いブラジャーをずり上げると、柔い乳房がぷるんと露わになる。
「陥没乳首、なんっすね」
「あ、ああ……」
 彼女の乳首は色濃く大きな乳輪に埋もれている。
 それをコンプレックスに思っていたわけではないが、こうして惚れた相手に見られると惨めに感じた。
「可愛いっすよ、先生」
 一文字を描くように窪んだそこに、川崎は親指と人差し指を差し込み両の突起を摘んだ。
「ひんっ!」
「引っ張り出して、あげますからっ」
 彼は宣言通り、硬度のある乳首を一気に引きずり出す。
「ひあああっ!」
 普段触れられることのない乳頭は敏感で、その刺激だけでも雪子は軽く達してしまった。
 目をとろんとさせ体を小刻みに震わせている彼女を、川崎は欲望でギラギラとした瞳で見下ろす。
「陥没乳首引っ張り出されるって、どんな感じでした? 気持ちいい?」
「ああ……、気持ち、いい……っ」
 ぷっくりとした乳輪の中心で勃起している突起を、川崎はくにくにと弄ぶ。
「あっ、あっ! 乳首、そんなにされたら……っ!」
 飲み込み切れない涎を口の端から垂らしながら、雪子は喘いだ。
「俺、先生とずっとこうしたかったんっすよ。だって……」
 真剣な表情で何かを告げようとする川崎だったが、続く言葉を雪子のスマートフォンの着信音が掻き消す。
 ソファーの下に転がっていたスマホを雪子は慌てて拾い、着信音を止めようとした。
 だがディスプレイに表示されている名は編集者のもので、居留守を使うわけにもいかず通話モードにする。
「もしもし。――ああ、原稿の表記? いや、それはそのままで問題ない。――いや、いいよ。じゃあ……」
 用事はすぐに終わるものだったが、川崎も雪子もすっかりその気を削がれてしまっていた。
「あの……」
「す、すまなかった」
 雪子はセーターを戻し、川崎から目を逸らす。
「あ、いや、俺の方こそすんません。――えっと、そうだ、レポート書かないといけないんで、帰りますね」
「そう言っていたな。邪魔をしてしまった」
「いえ、じゃあ、失礼します」
 背中を向けた川崎にすがり付く度胸など雪子にはなく、見送る気力すらない彼女はドアの閉まる音を聞きながら寝転んだ。
「これで、良かったんだ……」
 自分自身にそう言い聞かせたが、一粒の涙が溢れるのを止められはしなかった。
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テーマ:恋愛:エロス:官能小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2017/01/01(日) 11:27:01|
  2. 没小説
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