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女性向け18禁小説『俺たちの初夜』

 久々のオリジナル18禁BL小説です。
 晴天乱流の旭雄×晴海。
 女性向けなので苦手な方はご注意ください。


『俺たちの初夜』

 レンタルビデオ屋のアダルトコーナーで、適当なAVとローションを手に取る。

 レジに持っていくと、店員は俺の顔を見てから会計をした。

 ああ、どうせあんたは俺が今から彼女とAVを見て、ローションを使ってセックスすると思ってるんだろ?

 渡されたビニール袋を手にさげ、ビデオ屋を出た。

 夜空を見上げると、星が綺麗だった。

 頭を掻きながら溜め息をつく。

 残念ながらAVはついでに借りただけなので一人で観る予定だし、ローションは男と使う。

 というか、ローションを使われるのは俺の方なのだ。



「帰ったぜ、旭雄」

 自宅に戻り、旭雄の部屋に足を踏み入れる。

 旭雄は布団を一組敷き、こちらに向かって正座していた。

「広瀬と君沢は?」

「寝たようだ」

「そりゃあ良かった」

 俺は居心地が悪いというか、むず痒いような感覚に襲われた。

「なんか……、初夜みたいで落ち着かねえ」

「初夜に間違いはないだろう?」

「お、おう……」

 旭雄が俺の相手だ。俺たちは恋人同士である、多分……。

「ローション買ってきた」

「ローション?」

「男は女と違って濡れねえから、必要なんだよ」

「詳しいな」

 旭雄は俺が手渡したローションをまじまじと見ている。

「経験あるからな、男も女も」

「そうか」

 それ以上聞こうとする様子はない。

「気にならねえのか?」

「気にしてほしいのか?」

「いや、それはそれで厄介だけどよ」

「なら、いいだろう」

 整った顔がこちらを向くと、ドキッとしてしまう。

「お、お前は……」

 女々しいと思いつつ、問いかけてしまう。

「男はないとして、女を抱いたことは?」

「ないな」

 思わず、旭雄の顔を見た。

「正真正銘、これが初めてってことか?」

「ああ、そうだ」

 そうだ、じゃねえだろ……。

「いいのかよ、初めての相手が男で」

「問題があるのか?」

 旭雄にまっすぐ見つめられ、俺は言葉に詰まった。

「好きになった相手が初めてで、何の問題がある」

 その言葉で嬉しくなってしまう辺り、俺も重傷だ。

「そう……、だな」

 俺はジャージのチャックを下ろし、脱ぎ捨てた。タンクトップも続けて脱ぐ。

 そして、布団の上で正座をした。

「じゃあ、やるか」



 旭雄は仰向けになった俺の上に覆いかぶさり、胸板をゆっくり撫でている。俺はくすぐったさに身をよじった。

「もう、胸はいい……」

 もどかしくて、思わず急かしてしまう。

「男同士でセックスする時、どこに挿れるか分かってるか?」

「それくらいは知っている。尻だろう?」

「ああ、じゃあさっきのローション使うぜ」

 俺は傍らに置いていたローションを手に取り、旭雄の手に垂らした。

 ズボンを脱ぎ、トランクスも脱いで下半身を外気に晒す。胸への愛撫だけで半勃ちになったそれを見られ、今更ながら気恥ずかしさを覚えた。

 四つん這いになった俺の尻に、旭雄の手が触れる。

「まず、指一本挿れてみろ。ローションで楽に入るはずだ」

「ああ」

 旭雄の返事と共に感じた異物感に、俺は身を硬くした。

「ゆっくり動かせ……。中を広げるように、そうだ……」

 少しずつ解れされていくのを感じながら、俺は呼吸を整える。

「痛くはないか?」

「大丈夫だ……。そろそろ、二本目いいぜ……」

 つぷん、と二本目の指が入る。

「ふ、う……」

 ぎゅっとシーツを握り締め、息をつく。

「もう少し奥に、前立腺があっから……。ん、そこ……」

「なるほど、ここがいいんだな」

「ああ……。そのまま、三本目挿れろ……」

 今旭雄がどんな顔をしているのか気になったが、この体勢では確かめることができない。こいつはいつものように能面みたいな真顔なのだろうか。

「はあ……、く、う……。このぐらい解しゃ大丈夫だ……・。お前の方は?」

「もう、勃ってる」

 起き上がってそちらを向くと、確かに旭雄の下半身は着物の上からでも勃起しているのが分かった。

「お前の姿を見ているだけで、興奮した」

「そう、かよ……」

 いつも通りの真顔で、何でそんな恥ずかしいことが言えるのか。

「対面座位でいいな? 俺がリードする」

 俺は旭雄の肩に手をかけ、あぐらをかいている旭雄の下半身を跨いだ。

「分かった、お前に任せよう」

「よし、じゃあ……、挿れるぞ」

 旭雄のそれに手を添え、ゆっくりと腰を落としていく。

 先端が入り口に当たり、にゅぷんと音を立てて飲み込んだ。

「く……っ、うう……」

 男に抱かれるのは久々で、解したとはいえ挿入時の異物感は拭い切れない。

 それでも早く欲しくて、俺はどんどん奥まで導いていった。

「なかなか、狭いな……っ」

 旭雄の頬に汗が伝う。いつもより声に余裕が無かった。

「痛い、か?」

「いや、大丈夫だ……」

「じゃあ、このまま進めるぞ……」

 なんとか奥まで飲み込み、止めていた息を吐き出す。

「動く、ぜ?」

「ああ……」

 俺は旭雄にしがみつき、腰を上げた。

 快感が生まれる。異物感はもう気にならなかった。

「はっ、はっ、気持ち、いい……」

 腰を上下に揺らしながら、旭雄の耳元で囁く。

「俺もだ。お前の中は熱くて……、気持ちがいい……っ」

「っつ、この、天然タラシめ……」

 俺の自身は触れてもいないのにはち切れそうになっていた。

「中に、出していいのか……?」

「ああ、出せ。女じゃねえんだ、孕みゃしねえよ」

「じゃあ、出すぞ……」

 旭雄は俺の背を掻き抱く。

 俺も旭雄の乱れた着物を握り締めると、大きく腰を動かした。

「く……っ!」

 旭雄の熱が弾けたのを感じると、俺も達した。



 翌朝、体のだるさを振り切って二人で朝飯に向かう。

「お、おはようございます、晴海さん、旭雄さん……」

 居間に入ると、君沢がどこかたどたどしく言葉を紡いだ。

「おう、おはよ」

「おはよう」

「おはようございます」

 既に食卓についていた広瀬はスマホの画面を眺めている。

「はい、どうぞ」

 俺と旭雄の前に君沢が茶碗を置いた。よそわれていたのは、赤飯だった。

「え、えっと、おめでとうございます」

 そう言われても、思考が追いつかない。

「微妙に聞こえてくるんですよね。この家、壁薄いから」

 広瀬の言葉が突き刺さる。

「ああ、そう……。聞いてたんだ、へー……」

 とても気まずい食卓で、何故か旭雄だけはいつもと変わらないしれっとした顔をしていた。
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テーマ:BL小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2014/01/24(金) 22:30:51|
  2. 没小説
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